分散型サプライチェーンマネジメント(SCM)システムの開発

対象

 複数の工場からなるプロセスの、運転計画、スケジューリング、出荷計画、調達計画を求める問題。対象プロセスの一例を下図に示す。この対象では、各工場は異なった国に立地し、世界を相手に高付加価値製品を生産・販売している。

fig1

なぜ分散型?

 何も変動がなければ全体を同時に考えて最適化した方が良いに決まっている。
 現実には対象に様々な変動が加わる。 ==> 対応は状況によって異なる。

  現場には現場の都合がある
      ==> 個々の要素が他の要素と協調して解を求めるシステム

変動とは? また、どう対処するのか?

 高付加価値製品生産プロセスでは、各工程の歩留まりが低く、かつ不安定である。
 製品需要も、大きく変動する。

   ==> 原料、中間製品、製品在庫で対処する

       ==> 大きな在庫コスト

 <本研究の特徴>

  残業や休日出勤を考慮したモデル
  顧客と営業部門との交渉で最終需要量が決まるシステム構造
  将来の需要予測を上流工程に伝達することによる見込み受注混合生産

   ==> このような点を考慮し出来るだけ在庫を削減する

要素間の交渉とは?

 各要素(工場)は、要素自身での意思決定と、その上流と下流の要素と情報交換を繰り返し、最終的な意思決定を行う。

fig2

評価項目として、自分自身のためだけの項目(f)と、他の要素との協調を考慮する項目(g)を持つ。次第に、項目gの重みを大きくする事により、他の要素と協調した解を求める。

解法は?

 上記の問題は、混合整数線形計画問題として定式化し、汎用ソルバーを用いて解いている。シミュレーティドアニーリング法、遺伝的アルゴリズム、ラグランジュ緩和法なども利用。